地域マネジメント学会
会長 黒川 弘
((公益財団法人)自転車駐車場整備センター特別参与、元三重県副知事・建設省都市局長)











































事業委員会副委員長 廣田 信子



















総務財務副委員長 安藤 誉和



























事務局長 阿部 力也
(明治大学法科大学院教授)













ご挨拶



 平成30年度の当学会の活動の充実強化にあたり、会長としての挨拶を申し上げます。
 当学会は14年前の平成16年4月、我々の生活の原点である地域社会のマネジメントについて、次のような新たな学問体系の構築と実践を目指し、大学等の研究者、行政や司法の関係者、事業者等の実務的な活動者、有識者等の幅広い期待を担い設立されました。

@ 都市・地域・地区(以下「地域」という。)を形成するハードとソフトの資産体系の適切な経営管理に関し、国際的な視野のもと幅広い学問的、科学的、実務的な調査研究を行う
A これらの分野に携わる大学などの研究者、企業・行政関係者、有識者、有資格者等による研究成果の発表と相互交流を行う
B ストック時代における地域資産の適正かつ有効な利活用を図り、防災防犯、情報システム、環境、福祉、伝統文化の承継等の諸問題についての課題を整理する
C 地域資産に係る関係の有資格者等の資質の向上と育成に寄与する
D 地域の経営管理に係る総合的な学問体系の確立、発展を期する
そして、その実践のため毎年、講演やシンポジュウム、学術論文の執筆と学術大会での発表、学術学会誌の発行、見学会等を総合的に実施し、最近では、講演等のテーマでも「人口減少都市からの脱却」「空き家と地域マネジメント」「地球温暖化の東京への影響」「防災を含む街づくり計画」「東京の地下低地の活用と防災対策」等その時々の社会問題に取り組んきました。また、これらの情報発信では、27年度に「創立十周年記念論文集」の発行及び学会活動報告の学会誌と学術論文集を一体化した新学会誌「地域マネジメント研究」の発行に取り組み、ISSN対応を含め内容を充実し、また、HPも大幅に拡充強化しました。

 現下の我が国は、成熟社会、人口減少社会、少子高齢化社会、財政健全化目標、産業や観光等のグローバル化への対応、熊本地震や九州北部豪雨などの異常気象の発生、世界での紛争や体制の変化の大きな流れの中で、ヒト・モノ・カネ・ジョウホウが世界を動き回るIT社会、情報化社会にも対応できるよう、地域マネジメントの分野でも具体的な実践と相互連携を強化することが重要です。政府でも「まち・ひと・しごと創生法」の制定や地域が主体の「一億総活躍社会」「生産性革命・人づくり革命」、都市のコンパクト化とネットワーク化、都市のスポンジ化対策等を推進しています。

 当学会の今後の運営につきましても、地域や住民等がそれぞれ立ち上がり、協働し、住みよく、健康増進が期待でき、自然と共存でき、多世代の老若男女が助け合う「絆・きずな社会」の構築をめざす地域マネジメントが重要だと考えます。その際、都市再生、ストックの適正保全とその有効利用や流通の推進の工夫を含め、具体的事例や制度の研究、実践活動の支援に力を入れ、特に各委員会の活動の強化と若い研究者や事業者の協力を拡充します。
 「子どもは未来と国の宝・学生さんは街の宝・働く世代は社会の宝・高齢者は地域の宝」の気持ちで、「自立と連帯」の社会の構築に貢献したいと考えます。
 (2018年4月)



地域マネジマントの視点から民泊を考える



 本年6月29日の当学会シンポジウムは民泊がテーマです。地域マネジマントを考える当学会としては避けて通れないテーマです。私はマンション管理や地域コミュニティの問題に取り組んでいますので、マンションにおける民泊問題には頭を悩ませてきました。シェアリングビジネスは時代の流れであり、余っている空間、物、時間をシェアするという考え方は、新たな豊かさをもたらす可能性を秘めているはずです。ところが、目先の成長戦略、ビジネスとしてのみとらえると、場合によっては、長年育てて来た大事なものを破壊してしまいます。セキュリティを重視し、住民が居住ルールを守ることで、安心で快適な生活を築いてきたマンションが、ヤミ民泊が入り込むことによって突然変わってしまいます。共用廊下さえ安心して歩けない、バルコニー側のサッシを開けておけない、夜遅くまで騒音に悩まされるといったことになるのです。これまで築いてきた安心で快適な生活文化を脅かすような民泊は、あってはならないことです。住宅宿泊事業法が本年6月15日に施行します。フランスのように、民泊によってホテルが廃業に追い込まれ、家賃の高騰で住民が追いやられ、テロの拠点にされてしまうといったことにならないように、ヤミ民泊を無くし健全な民泊を育てることに真剣に取り組まなければなりません。
 広い住居に一人で暮らす高齢者の方が、空いている居室を活用し、宿泊客との交流を楽しみながら、年金の不足分を補えるといった民泊は歓迎すべきことでもあります。人口減少、超高齢社会の新たな可能性を秘めています。居住環境を守ることを大前提に、日本の未来、地域社会のあり方とリンクさせて民泊問題を考えて行きたいと思います。
 (2018年5月)



総務財務委員会ご挨拶



 本年も総会の時期となりました。私は設立当初からの会員であり、当時は30代前半で学会のなかでは若手に属していた自覚はあったのも、現在では、若手というには心苦しい年齢に達してしまいました。例年この時期になると、委員会において議題となるのが、総会の準備と同日に行われるシンポジウムの準備、さらには、シンポジウム等において如何に学生さんをはじめとした若い人たちにも当学会に興味をもっていただき、ひいては、当学会に入会していただき、ともに地域マネジメントについての学問体系の構築と実践を目指していく仲間を増やせるのか?ということが議論されます。そうした中、私自身6月29日のシンポジウムのチラシ作成を担当することとなり、どうすれば学生さんたちのように若い人々にも気軽に参加してもらえるのだろうか?と考えてふと気づいた点がありました。これだけが正しい答えではありませんが、これまでシンポジウムの参加申し込みの方法が、事務局への電話とFAXとメールという一見すれば問題なさそうな手法であるのですが、ネット世代スマホ世代の学生さんをイメージした際、果たして今の若い世代の方々はFAXでの申込みや電話での申込みなどするのだろうか?さらにメールと言ってもチラシに記載されたアドレスを直接打ち込んでメールするのだろうか?・・・等々当たり前のようにスマホ世代であれば、QRコードやLINEやフェイスブック等々のツールが当たり前で、どうやら私たち年輩者の頭にある申込みツールでは、若い世代に訴求しないのではないかという当たり前の結論に至りました。そこで早速ではありますが、ガラケー愛用者の私が自分にないIT能力をカバーするため、当学会の人的ネットワークを活用して、今回のチラシに何とかQRコードから申込みできる仕掛けを組み入れてみました。今回のシンポジウムで果たしてどのくらいの効果が表れるのか未知数ではありますが、今後は、HP上での入会申し込みなども改善していくことを検討してまいります。
 当学会では自分自身も時代にあわせてマネジメントしていくという点と、自分にはない能力の向上については学会内で多くの人的な財産が結びつき、それを可能とする土台があります。学生さんをはじめ若い人たちの入会や、シンポジウムなどの学会行事への参加をお待ちしております。もちろん、同世代、諸先輩の方々のご参加もお待ちしております。
 (2018年6月)


事務局長ご挨拶



 地域マネジメント学会事務局長を務めます明治大学法科大学院の阿部でございます。平成29年度のご挨拶を申し上げます。専門は刑事法学ですので、一見すると、この学会とあまり関係がないように思われそうですが、「地域と防犯」、「犯罪のない街づくり」という観点から考えますと、刑事法学という領域においてもこの学会の果たす役割は大きいものがあると考えております。

 当学会も創立から13周年を迎えております。地域マネジメント学会の役割をふまえた「回顧と展望」が要請されるこの重要な時期に、事務局長という大役を仰せつかりましたことにあらためて身の引き締まる思いをいたしております。皆様のご指導の程よろしくお願い申し上げます。
 (2017年4月)