地域マネジメント学会
会長 中村 義幸
(学校法人明治大教務担当常勤理事、明治大学情報コミュニケーション部教授)



















































企画委員長 山田 正


































事務局長 阿部 力也
(明治大学法科大学院教授)













ご挨拶



 この度、平成30年6月29日(金)開催の第15回地域マネジメント学会総会において、第4代会長に選出され、過日就任いたしました。

 本学会は、平成16年6月、私どもの生活の本拠でもある地域社会のマネジメントについて、下記のような新たな学問体系の構築と実務の飛躍的発展を目指して設立されました。
@ 都市・地域・地区(以下「地域」という。)を形成するハードとソフトの資産体系の適切な経営管理に関し、国際的な視野のもとに幅広い学問的、科学的、実務的な調査研究を行う。
A これらの分野に携わる研究者、行政関係者、企業関係者、有識者等による研究成果の発表と相互交流を行う。
B ストック時代における地域資産の適正かつ有効な利活用の推進、防災防犯、情報システム、環境、福祉、伝統文化の継承等についての課題を整理すること。
C 地域資産関係資格者等の資質の向上と育成に寄与すること。
D 地域の経営管理に係る総合的な学問体系の確立、発展を期すること。

そして、こうした目的にそった毎年の学会活動として、これまで講演会やシンポジュウムの実施、学術論文の執筆と学術大会での発表、学会誌『地域マネジメント研究』の発行、施設見学会の開催等、研究者と実務家の協働による幅広いユニークな活動を展開してきました。
 これまでに講演会やシンポジュウム等で取り上げたテーマには、「ニュータウンの現状と課題」「街づくりー商店街活性化戦略」「無縁社会からの脱却」「コンパクトシティ政策をめぐって」「人口減少都市からの脱却」「空き家と地域マネジメント」「地球温暖化の東京への影響」「防災を含む街づくり計画」「東京の地下低地の活用と防災対策」などがあり、こうしてテーマを一瞥しただけでも地域の経営管理にとって解決を迫られている課題は極めて広範かつ重層的であることが分かります。
 さて、平成30年度には、「民泊について考える」と題するテーマで会員以外にも広く参加を呼び掛ける「公開講演会とシンポジュウム」の形式を採用し多数の来場者に恵まれました。その背景には、これまで平成28年1月から試行的に実施された「国家戦略特区制度」を活用した「特区民泊」でしたが、いよいよ平成30年6月からは特区以外でも事業展開が可能となる「住宅宿泊事業法」が施行されることで、政策立案当局者、事業者、周辺居住者、利用者ともに大きな関心を寄せるテーマでした。
 ところで、国外に一歩目を転じると、国際化時代の『国』が背景に退き、モノ・カネ・ヒト・ジョウホウの自由な流通が拡大一途を辿って世界市場が形成されたかに見えた「グローバル化」も、米国の自国第一主義や英国のEUからの離脱に見るように新たな地域市場形成の動向も看取される一方で、紛争や災害等を要因とする難民や移民を含めた大規模な国際人口移動の動向など、先行き不透明感が増しつつあるようです。
 こうした国際社会の動向は、国内で少子高齢化社会、人口減少社会、高度情報社会の課題解決に奔走し、大規模災害への対応や地域経済の疲弊などに直面する日本の経済社会に大きな影響を及ぼすこと必至と言わなければなりません。
 本学会は、大学や研究所の研究者のみならず、官公庁の政策担当者、実務法曹、企業・会社関係者、有識者、有資格者など多様な会員を有するユニークな学会であり、それゆえに、これまでのテーマ選択にも看取されるように「地域マネジメントの最先端課題」に対する‘感度の良さ‘を発揮してきましたが、今後もこうした日本の重要課題の解決に貢献し続けるべく、実務と理論を架橋した総合的な学問体系を構築できるよう努めてまいりますので、ご協力のほどお願い申し上げます。
 (2018年8月)




企画委員長挨拶



             見沼たんぼへのいざない
 
 前回の投稿では「多摩川七福神めぐり」のお誘いをしましたが、今年の6月事業委員長を伊藤 尚理事に引き継いだのを機に、この案は来春有志だけで行う事にしました。
 以前から提案していた「見沼たんぼ」見学を再度上程しました。
 
 見沼田んぼは東京から20〜30キロ圏に位置し、南北14キロ外周44キロに広がる、東京ドーム約270個分もの大規模緑地です。大都市圏の中では、奇跡のような空間です。
 
 見沼田んぼの保全をめざす市民運動の歴史もあります。例えば今から291年前、大水田地帯とするため、利根川から東西2本の灌がい用水路が掘削され、わずか5ヶ月で完成。その川沿い20.2キロに1978本の桜の木が植えられています。10メートル間隔に20キロの桜回廊は日本一です。この間、堰堤の草刈や植樹は近隣の農家が行ってきました。
 
 農業体験や少年を自然に親しませる会などの市民連絡会が20以上もあります。貸し農園も沢山あります。私も20年以上前から100坪ほどの土地を借りて野菜を作っています。
 
 ドイツでは200年ほど前から「クラインガルテン」という「滞在型市民農園」が人気です。日本語では「小さな庭」と訳されますが、1区画平均100坪、その中に「ラウベ」(小屋)まであります。しかし、日本では「市民農園」は根着きませんでした。
 
 私も仲間と小屋も建てました。お陰でカラスの夫婦とも親密になりました。カラスの縄張り内の小動物は退治してくれて助かっています。
 メダカも水面を覗くと近寄ってきます。真夏の渇水期に干上がる寸前には別の川からバケツで水を運びました。そのためになついてくれたのかと思います。
 子供たちを誘って小動物と触れ合う機会を作っています。
 
 市民農園は老後の生き甲斐や余暇の楽しみのためだけでなく、都市部での緑地保全、ひいてはヒートアイランド現象の緩和、多様な生き物の生息地、大災害時の避難場所として貴重な都市資産なのです。
 (2018年10月)


事務局長ご挨拶



 地域マネジメント学会事務局長を務めます明治大学法科大学院の阿部でございます。平成29年度のご挨拶を申し上げます。専門は刑事法学ですので、一見すると、この学会とあまり関係がないように思われそうですが、「地域と防犯」、「犯罪のない街づくり」という観点から考えますと、刑事法学という領域においてもこの学会の果たす役割は大きいものがあると考えております。

 当学会も創立から13周年を迎えております。地域マネジメント学会の役割をふまえた「回顧と展望」が要請されるこの重要な時期に、事務局長という大役を仰せつかりましたことにあらためて身の引き締まる思いをいたしております。皆様のご指導の程よろしくお願い申し上げます。
 (2017年4月)